岩合さんの写真には、生きている動物の表情や動きが見事にとらえられている。どうしてこんな写真が撮れるのだろう。一番の理由は動物との距離だ。相手が猛獣であろうとなんであろうと、動物に警戒心を持たれなくなるまで、時間を惜しまず少しずつ近づいていく。そして同じ目の高さで撮影するのだそうだ。氏の仕事には、「ヒトとしての視点や考え方を取り払って、自然のなかで生き生きと暮らす野生動物のあるがままの姿を見ようよ」という信念がある。そういう姿勢で動物や自然に接してこそ、真の自然保護につながる。
なちかつ
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