神さまってなに?、神さまはほんとうにいるの? “世界中のほとんどの宗教の教えに共通することは、人が死んだあとの魂の行く場所、つまり死後の世界を示してくれることだ。そしてこれを導いてくれるのが神さまだ。” と著者。それにしても、人に善行を求め、他者に寛容たれと導いてきたはずの宗教がもとで、かくも人類は戦争を繰り返してきたか。政治が国民統合の手段として宗教を利用するとき、それは危険なものになる。しかし、著書はこうも言う。“もちろん利用するほうが悪い。でも利用されるほうにも利用されただけの責任はある。特に宗教は利用されやすい。だからこそ僕たちは知らねばならない。宗教の歴史を。意味を。機能を。そして神さまを。”
考えるきっかけを与えてくれる本。
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朝日がのぼってはらっぱへ出てきた女の子。小さな生き物たちと遊びたい。「〇〇さん、わたしとあそびましょ」と近づいていくと、みんなにげていってしまう。だれもわたしと遊んでくれない。でも、池のそばの石にしずかにこしかけていると、・・。自然の中でじっとして自分の気配を消していると、生き物たちがいつものとおりに動き出した。それはそれは豊かで楽しい世界。女の子はじっとしたまま生き物たちとたっぷり遊んで、とびっきりうれしい気持ちにつつまれる。場面の展開も絵もシンプルで地味な絵本だけれど、読む者の心には鮮やかなイメージと女の子と同じうれしさが広がる。
*特別展示「ロングセラーの名作絵本たち」から
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ふだん何気なく見ている水の動き、寄せては返す波、さざ波、大波、うねり、そして津波。複雑な波動を単純な動きに分け、物理的に解明していく。本書に関連したHPで動画も公開されているので、本書の内容が視覚的に理解できる。読んでみると、改めて津波が風波とはまったく違う波であることがわる。波が海底を感じているかどうか、それが問題だそうだ。津波のように波長が極端に長い波は海面から海底まで水が動いており(前後運動)、陸地に到達したときの押し寄せる波、引いていく波の強さは相当なものだ。その進む速さ(秒速)は重力加速度(9.8m/s²)×水深(m)のルートをとると求められるとのことで、水深4000mでは秒速およそ200mにもなる。ジェット機なみだ。この波が陸地に近づくと、水深が浅くなるにつれて速度が遅くなり、後ろから来る水が順次追いついて波の高さが増してくる。さらに津波が到達する地点の地形、海底の形状などでも高さが増す。このようなことを少しでも知っていると、防災意識にも差が出てくるように思う。
*テーマ展示「BLUEBACKSだよ全員集合」から
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