なちかつ
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地味な本なので子どもからは手を伸ばさないけれど、ぜひ大人がいっしょに読んでやってほしい。小さなお話が4つ。空想力全開で子どもの世界をまるごと生きているくまくんと、くまくんをあたたかく見守るかあさんぐま。少しとぼけた、ほのぼのとした二人のやりとりがとてもいい。かあさんぐまの立ち位置がもう絶妙!
*特別展示「ロングセラーの名作絵本たち」から
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- 作成者:NCL編集部
- カテゴリー: おすすめ本棚
小国ナスミという一人の女性ががんで死んだ。享年43歳。サバサバした性格のはっきりものを言う女性。第1話はナスミ本人が死を迎える話。第2話からは、ナスミの姉や妹、連れ合い、友だち、仕事で関わった人、ナスミがなくなった後家族として生まれてきた少女などの話になる。その短い話はそれぞれの人物が主人公で、その人から見たナスミ、その人が関わったナスミが出てくる。そして作品全体をとおしてナスミの多面的な人間像が浮かび上がる。だれでも一人の人間というのはこんなにもいとおしいものか。
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- 作成者:NCL編集部
- カテゴリー: おすすめ本棚
著者の後藤健二氏も数年前イラクでISの手にかかり殺害された。子ども向けに書かれた本書を読んで、こんな仕事をしていたのかと改めて知る。2001年11月、氏はタリバン政権崩壊直後のアフガニスタンに入り、約一年間、米軍の誤爆で被災したカブールの母子家族を取材した。本書はその10歳の少女マリアムがはじめて学校へ通い、なんとか学べるようになるまでの様子を書いている。タリバン政権下では女子は学校に行くことを禁じられていた。戦争で一番犠牲になるのは社会の中で弱い立場の人びとだ。同じ時代、同じ地球に生きていながら、アフガニスタンのことなど意識に上らない日本人に向かって、無関心であってはいけないんだよと、氏は命がけで伝えようとしていた。
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