箱根駅伝予選会に敗れ、本戦出場が叶わなかった大学から選抜される選手でつくる関東学蓮選抜チーム。敗れた者たちの混成チームは何を目標に走るのか。彼らに襷をつなぐ意味はあるのか。どうしたら一つのチームになれるのか。そもそもチームとは何か? これらのテーマに真っ向から切り込んだ作品。一度襷を受けて走り始めたら、20㎞あまりの区間、何があっても走り抜かなければならない。各自各様の限界の走りの中で、そして仲間のそんな走りを見る中で、一人ひとりがチームの意味を見いだしていく。
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本書は中村哲氏が本格的にアフガニスタンに関わり始めた1989年から2002年までの、雑誌や新聞に掲載された記事を収録したもの。後半に収められた「新ガリバー旅行記」は西日本新聞に連載されたコラムで、おもしろい随想になっている。1989年はアフガニスタンに侵攻していたソ連軍の撤退が完了した年、2002年はニューヨークのツインタワービルが攻撃された同時多発テロ事件の翌年にあたる。この間アフガニスタンは、群雄割拠の内乱を経て、イスラム原理主義のタリバン勢力によって全土の統一が進められていた。中村医師はそんな状況の中、長期的展望に立ったアフガニスタン無医地区での診療活動を開始。その後、活動は井戸の掘削や農地の灌漑にまで広がっていった。氏は紛争地アフガニスタンの辺境で患者を診て、アフガニスタンという辺境から世界を見続けた。辺境から発せられる、怒り、憤りともとれる氏の言葉は非常に重い。知ろうとしなければ何も本当のことはわからない。多くの国民がこのような実践の人の発言に謙虚に耳を傾け、国としてとるべき態度を考えるならば、この国も今少しまともな国になるだろう。
本文から。「2001年10月、私は“テロ防止特別法案・有事立法に関する証人喚問”に証人として発言させられた。アフガン難民を守るための出動という、荒唐無稽な自衛隊派遣理由に大いに驚き、旱魃に喘ぐ実情を訴え、軍事協力は反って有害無益で、徒に敵を作り、国家国民の防衛のためにならぬという趣旨を述べた。机上の論理で国連が左右される事態に愕然とした。だが、議場騒然となり、野次を飛ばす者、嘲笑する者、発言取り消しを要求する議員が続出した。この時、わが国の民主主義の実態に呆れ、平和憲法の国是が既に空文化したことを身にしみて知ったのである。」
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いろいろいいたいことがある、女の子のための物語。6年生の陽菜子は、お母さんから家事も勉強もちゃんとするように言われている。洗濯物をたたみ、食器は洗い、料理の手伝いもする。でも、お兄ちゃんは・・・。なにかちがう気がする。塾をずる休みしてお母さんに叱られたときの、お母さんのなんかずるい言い方。ほめられてうれしいこと、うれしくないこと。言わなきゃ始まらない。落ちていた手帳とその中の言葉、不思議なお姉さん。そしてお母さんがきた道。変わるのは大変だけど、がんばれと背中を押してくれる。思春期の女の子への100%応援歌。
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